|公開日 2019.4.24
登録講習修了者は免除科目です。
|目 次|
1|出題傾向と合格対策
1 特殊な建築用語に戸惑うが
出題の中心は、建築物の構造と建築材料。それに関連する建築工法の特徴や建築材料の特質、各構造の適性建築物などについて問われています。
2階建てとか高層ビルなどの建築物自体は誰もがイメージできるのですが、その構造や特徴となると日常的な常識ではサッパリわかりません。
構造耐力、枠組壁工法、トラス式構造、杭基礎、見付面積、組積造、かぶり厚さ、存在応力、欠込みなど、聞き慣れない特殊な建築用語のオンパレードですから、やはりキチンとした基礎知識は勉強する必要があります。
2 攻略ポイント
それほどむつかしい科目ではありませんので、1点とれます。過去問練習が非常に有効ですから、過去問練習でこれらの用語を確認し、あわせて出題傾向・レベルをチェックします。あとはテキストで補充しましょう。
最近では「建物の耐震構造」などがニュースにも採りあげられますので、必ず視聴するようにしてください。なお建築用語は、市販のテキスト類にはくわしい説明がないものもありますから、ググって調べるのも有益です。
2|直近7年間の出題テーマ
平成30年|問50
- 木造建物における木材の強度・耐久性
- 集成木材構造の適性建築物
- 鉄骨構造の耐火構造
- 鉄筋コンクリート構造の耐久性
- 木材の強度と含水率
- 鉄筋の炭素含有量と引張強度
- 鉄筋と普通コンクリートの熱膨張率
- 鉄筋コンクリートの耐久性・耐震性等
- 鉄骨造の特徴と適性建築物
- 鉄筋コンクリート造の骨組形式
- 鉄骨鉄筋コンクリート造の特徴
- ブロック造の耐震的構造
- 木造の特徴
- 基礎の種類
- 杭基礎の種類
- 建物の基本構造
- 鉄筋コンクリート構造のひび割れ原因
- モルタルの材料
- 骨材の意味
- コンクリートの材料
- 耐震構造の特徴
- 免震構造の特徴
- 制震構造の特徴
- 既存不適格建築物の耐震補強
- 鉄筋コンクリート構造の中性化
- 鉄筋コンクリート構造のかぶり厚さ
- 木造建物の寿命
- 鉄骨構造の耐火性
3|宅建試験問題|直近7年間
1 平成30年度
平成30年|問50建築物の構造に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
1 木造建物を造る際には、強度や耐久性において、できるだけ乾燥している木材を使用するのが好ましい。
2 集成木材構造は、集成木材で骨組を構成したもので、大規模な建物にも使用されている。
3 鉄骨構造は、不燃構造であり、耐火材料による耐火被覆がなくても耐火構造にすることができる。
4 鉄筋コンクリート構造は、耐久性を高めるためには、中性化の防止やコンクリートのひび割れ防止の注意が必要である。
2 平成29年度
平成29年|問50建物の構造と材料に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
1 木材の強度は、含水率が小さい状態の方が低くなる。
2 鉄筋は、炭素含有量が多いほど、引張強度が増大する傾向がある。
3 常温、常圧において、鉄筋と普通コンクリートを比較すると、熱膨張率はほぼ等しい。
4 鉄筋コンクリート構造は、耐火性、耐久性があり、耐震性、耐風性にも優れた構造である。
3 平成28年度
平成28年|問50建築物の構造に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
1 鉄骨造は、自重が大きく、靱(じん)性が小さいことから、大空間の建築や高層建築にはあまり使用されない。
2 鉄筋コンクリート造においては、骨組の形式はラーメン式の構造が一般に用いられる。
3 鉄骨鉄筋コンクリート造は、鉄筋コンクリート造にさらに強度と靱性を高めた構造である。
4 ブロック造を耐震的な構造にするためには、鉄筋コンクリートの布基礎及び臥梁(がりょう)により壁体の底部と頂部を固めることが必要である。
4 平成27年度
平成27年|問50建物の構造に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
1 木造は湿気に強い構造であり、地盤面からの基礎の立上がりをとる必要はない。
2 基礎の種類には、直接基礎、杭基礎等がある。
3 杭基礎には、木杭、既製コンクリート杭、鋼杭等がある。
4 建物は、上部構造と基礎構造からなり、基礎構造は上部構造を支持する役目を負うものである。
5 平成26年度
平成26年|問50建築物の構造と材料に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
1 鉄筋コンクリート構造におけるコンクリートのひび割れは、鉄筋の腐食に関係する。
2 モルタルは、一般に水、セメント及び砂利を練り混ぜたものである。
3 骨材とは、砂と砂利をいい、砂を細骨材、砂利を粗骨材と呼んでいる。
4 コンクリートは、水、セメント、砂及び砂利を混練したものである。
6 平成25年度
平成25年|問50建築の構造に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
1 耐震構造は、建物の柱、はり、耐震壁などで剛性を高め、地震に対して十分耐えられるようにした構造である。
2 免震構造は、建物の下部構造と上部構造との間に積層ゴムなどを設置し、揺れを減らす構造である。
3 制震構造は、制震ダンパーなどを設置し、揺れを制御する構造である。
4 既存不適格建築物の耐震補強として、制震構造や免震構造を用いることは適していない。
7 平成24年度
平成24年|問50建物の構造に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
1 鉄筋コンクリート構造の中性化は、構造体の耐久性や寿命に影響しない。
2 木造建物の寿命は、木材の乾燥状態や防虫対策などの影響を受ける。
3 鉄筋コンクリート構造のかぶり厚さとは、鉄筋の表面からこれを覆うコンクリート表面までの最短寸法をいう。
4 鉄骨構造は、不燃構造であるが、火熱に遭うと耐力が減少するので、耐火構造にするためには、耐火材料で被覆する必要がある。
(この項終わり)